坪川研究室
坪川研究室(e-Labo)紹介
坪川研究室「e-Labo」では、以前からコミュニケーション力を養うことに力を入れてきました。
研究室のメンバーは、インターネットを利用した新しいアイディアを提案し、プレゼンテーションを通して、
そのオリジナリティや必要性をメンバーみんなで話し合ってきました。景気の回復もありますが、その甲斐あって、
坪川研究室のメンバーにおいては、KDDI、日本ヒューレット・パッカード、ソフトバンク、三菱電機エンジニアリング、
ヤフーといった企業に自由応募から内定をもらうことができました。
また、本学大学院はもちろん、海外大学院に進学した学生もおり、来年、
進学や優良企業就職を目指す皆さんに多くの情報を共有ができます。
大学院に進学したいけれど、経済的に悩んでいる人には、産学連携の共同研究による経済的支援や実験、
卒業研究指導TAによる経済的支援も行ってきました。また、研究室OBの所属する企業とのインターンシップなども行ってきました。
これから、研究室を希望してくれる皆さんにも、是非、積極的な行動、コミュニケーションのとれる人材になって欲しいと思います。
研究室では、プログラミングによる各種アプリケーションはもちろん、
マイクロコンピュータやセンサーなどを組み合わせて実際にネットワーク機器を創作するに至るまでの新しいアイディアを
実現しています。配属されるとまず、以下のような技術習得ができます。
- 1.ネットワークプログラミングの習得
- 実際のインターネットを介した、Javaによる音声通信プログラムやPHP、Perlによるwebアクセスプログラムなどにより、 TCPソケットの概念や HTTPアクセスの概念を身につけます。 Javaにつまずいてしまった人でも、もう一度実践を通して理解できるようになります。
- 2.マイクロコンピュータ基礎の習得
- 手のひらサイズのマイクロコンピュータを利用して、家電製品のスイッチやリモコン操作を行うための基礎知識を身につけます。 ホームネットワークや新しいネットワーク応用機器に必要なハードウェアやプログラミングを理解できるようになります。
- 3.サーバ構築術の習得
- Google APIやmixi、wiki、blogといったSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)などに代表されるweb2.0ビジネスにおいては、 サーバの役割がとても大切になってきます。webサーバはもちろん、mail、 DNSサーバなどサーバ構築術の基礎をもう一度復習し、サーバ構築法を身につけたら、 研究室内で提供される個人用サーバPCと実験用LAN環境を用いて、新しいweb2.0ビジネスの創作に挑戦します。
- 4.データベースアクセス術の習得
- フリーウェアデータベースのMySQLやPostgreSQLなどデータベースとのネットワークアクセス術について学び、 今後のXMLフォーマット活用術についても検討していきます。
これらは、システムエンジニアやネットワークエンジニアとして社会に出るために必要不可欠な技術であり、 就職活動時に習得できていることは大変有利になるはずです。 研究を行う基礎としてだけでなく、みなさんの就職活動にも役立てます。
さて、研究室では2つの大きなテーマを柱に研究を進めることを考えています。
一つ目は、バーチャルラボの促進です。
みなさんの中には大学に頻繁に来ることが、時間的にも経済的にも困難と考える人もいることでしょう。
このテーマでは、頻繁に大学に来なくても、ネットワーク上で研究室に参加できる遠隔研究環境を構築することを研究します。
二つ目は、マイクロコンピュータの活用です。
マイクロコンピュータ(H8やSHシリーズ)やプログラマブルロジックデバイス(FPGA)は、
現在の高速なパーソナルコンピュータとは異なり、処理速度、記憶容量とも制約されますが、
消費電力、大きさ、コストの面で大きなアドバンテージがあります。これまで、マイコンやロジックデバイスは、
車の制御、情報家電、機械制御など専門用途に用いられてきましたが、最近は、このマイコンにLinuxを搭載できるようになってきたり、
FPGAによってソフトウェアをハードウェア化することも可能になってきています。
このテーマでは、たばこケースサイズの省電力サーバをマイクロコンピュータで構築したり、
FPGAを利用した新しいネットワーク機器(⇒概要図)を創作していくことを研究します。
研究テーマ例
- 組み込みLinuxとマイクロコンピュータ ⇒概要図
- わずか数センチ角のマイクロコンピュータを利用して、持ち運びが容易にできるサーバを構築したり、 様々な新しいネットワーク機器を創作していくことを研究していきます。
- 家電製品のネットワークコントロール ⇒概要図
- 既存の家電製品をネットワークでコントロールできるようにするためのハードウェア、 ソフトウェアを実際に試作、研究します。 昨年は、携帯電話によりACタップのON・OFFをコントロールするシステムを開発しました。
- 携帯電話によるリモートシステム ⇒概要図
- 携帯電話からのUNIXサーバ管理を実現するために必要な環境構築、webアプリケーション、 個人認証方式やセキュリティ管理などを検討し、実際に運用実験を行う研究です。
- バーチャルラボの構築 ⇒概要図
- 研究やミーティングが行える仮想的な研究室(バーチャルラボ)をネットワーク上に構築するための、 ネットワークアプリケーションや認証方式を検討していきます。
- 履修計画支援webアプリケーション ⇒概要図
- 従来の履修登録や時間割支援アプリケーションは、アプリケーション作成者がデータの作成や管理を行うものでした。 この研究では、最近のweb2.0的な観点から、 ユーザが情報を提供することを主体としたソーシャルネットワークサービスを構築します。 グループ単位での利用を管理することで、信頼できる仲間同士での計画やレーティングによるパーソナライズド にも対応した支援アプリケーションを構築していく研究です。
- 入力インターフェースのユニバーサルデザイン
- お年寄りや体の不自由な方にとってキーボードやマウスは扱いにくいものです。 このテーマでは、キーボードやマウスに代わる新しいインターフェースを考案、 設計していくことを研究します。昨年は、パワーポイント用USB無線インターフェースを試作しました。
- ネットワーク自動検索を利用した創発表現
- 「浦和は田舎と家内は笑う」などの上から読んでも下から読んでも同じ文章になる回文と言われる表現を、 インターネット検索と日本語構文解析(茶筅:チャセン)を用いて実現する楽しい研究です。
研究室の進め方
研究室では、サーバ構築(Linux,BSD,Windows Server)講習をはじめ、ハードウェア自作講習、 Javaプログラミング講習、 ネットワーク運用などを指導していきますので、興味がある人なら必ず技術力がつきます。 また、皆さんの就職準備、テーマを決める基礎固めをしながら、卒研生との親睦も深めます。 夏期合宿、歓迎会、大学祭での研究室公開も例年行っています。
研究室内環境
- Machine
- - CPU : i7 8700K, XEON E5, i5 8400
- - GPU : GForce 1080Ti, 1050Ti
- - OS : CentOS, Ubuntu, BSD, Windows Server etc
- - メモリ : 望むだけ
- Network
- - all gigabit network
- 機材など
- MindStorm、マイコン(Arduino, Raspbery pi, H8, SH3)、FPGA(SPARTAN,ALTERA)、RFID、回路作成パーツ、 無線LAN環境をはじめ各種のハードウェア作成、ソフトウェア作成(特に、サーバ構築関連とPython,Java,PHPプログラミング関連) の書物が豊富です。各種月刊雑誌も定期購読。
研究室訪問について
研究室の所在場所 : 研究棟C2階 216号室(研Aから移転)
配属を希望する学生さんは説明会や研究室見学に参加してください。
説明会 : 9月上旬予定(詳細は学内サイトを見てください)
(ただし、基本的にミーティング時以外なら随時見学および説明を受けに来ることは可能です。)